こんにちは!しんろっくです。
「プロ仕様のギターサウンドをCubaseだけで作りたいと考えたことはありませんか?」
今回はCubaseの純正プラグインとプリセットだけで、どのように迫力のあるハードロック&メタルリズムギターサウンドを作り上げるかを解説します。
太くて重厚、ハードロックやメタルで鳴らす歪んだ音をCubaseの純正プラグインとプリセットでお手軽簡単にサクっと音作りします。
音づくりってむずかしいんでしょ??
うむ。むずかしい。まずはこの通りに作成するべし!
作成方法
今回使用する4つのCubaseの純正プラグイン
1・VST Amp Rack 2・StudioEQ 3・Frequency 4・MultibandCompressor
4つのプラグインを使うには以下バージョンが必要になります。
Cubase Pro | Nuendo |
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1・VST Amp Rackで歪ませる
VST Amp Rack はとてもパワフルなギターアンプシミュレーター。いろいろなアンプとスピーカーキャビネットを選択でき、ストンプボックスエフェクトと組み合わせができます。以下のCubaseに付属しています。
Cubase Elements | Cubase Artist | Cubase Pro | Nuendo |
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まずはAudioトラックを作りDistortion→VST Amp Rackを選択します
下画像赤枠の部分をクリックしてプリセットを選択します。今回のコンセプトは太くて重厚、ハードロックやメタルで鳴らす歪んだ音。
なのでMetalっていう文字があったんで試してみました。なかなか良い音なので『ME Strat Metal Rhythm』を使います。音を鳴らしてみて、もし音がイメージと違っていたら別のプリセットを試してみてください。かなりの数があります。
赤枠のプラグインパネル上部には 6 個のボタンがあります。「Pre-Effects」、「Amplifiers」、「Cabinets」、「Post-Effects」、「Microphone Position」、「Master」、「Configuration」このボタンを押すとそれぞれの数値を微調整できますが今回は何もいじらずこのままの設定でいきます。プリセットなので各項目細かく設定されています。
2・StudioEQで整える
Cubase Elements | Cubase Artist | Cubase Pro | Nuendo |
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次はStudioEQをつかいます。StudioEQは音楽制作でよく使われるイコライザー(EQ)の一つで、音の周波数を調整するためのツールです。
これを使うと低音を強調したり高音をクリアにしたりして、音を自分好みに変えることができます。
下画像赤枠をクリックして『Dist Rhythm Guitar』を選択します。ギターでEQを使う時の標準的なハイカット、ローカットがされています。これもプリセットをそのまま使います。
StudioEQには、4つのバンド(周波数帯域)があります。それぞれのバンドを使って、低音域、中音域、高音域を調整できます。
- Low(低音): 低音を強調したいときや、不要な低音をカットしたいときに使います。
- Low Mid(中低音): ボーカルやギターのボディ感を調整するのに適しています。
- High Mid(中高音): 音の明瞭さを高めたいときに使います。
- High(高音): 音の輝きを加えるときや、シビランスを抑えるときに使います。
3・Frequencyで不要な周波数を削る
Cubase Pro | Nuendo |
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ギターのサウンドには不要な濁りや不快感を与える特定の周波数があります。これらの周波数はミックス全体の透明感を損なったり、他の楽器の音とぶつかって混沌とした音になりがちです。
Frequencyは複数のバンドを持つ高精度なEQで、精密に周波数をコントロールできるので周波数帯をスイープし、問題のある周波数を特定していきます。
下画像のように高音部分のノイズを探していきます。黄枠を「Notch」赤枠を「右いっぱいにする」音を再生させ耳で聞きながらレーダーを動かして不快な音ノイズをみつけます。
ノイズをみつけたら、下画像のようにGAINを-5.0dBにします。これで不要なノイズはなくなりました。
狭いQ(帯域幅)を設定して、ゲインを上げながらスイープすることで、不快なピークを見つけていくという作業でした。
しかし、ここではあまり神経質にならずにざっくりスイープしていきましょう。
4・MultibandCompressorで過剰な低音をおさえる
Cubase Pro | Nuendo |
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MultibandCompressorは、音の中で特定の周波数帯域を選んで圧縮できるエフェクトです。
例えば、低音、中音、高音などの各帯域を別々にコントロールできるので、音のバランスを調整したり、不要な音を抑えたりするのに便利です。
今回はハードロックやメタル系でよく使うブリッジミュートのときにでる過剰な低音を抑えるために使います。
設定1
- 周波数 20~100.00Hz
- THRESH -15.00dB
- RATIO 4.0
- ATTACK 0.1ms
- RELEASE AUTO
設定2
- 周波数 100~300.00Hz
- THRESH -15.00dB
- RATIO 4.0
- ATTACK 0.1ms
- RELEASE AUTO
低音を抑えるためなので上記の設定だけでも十分です。下記の高音部分は私の曲で使った設定です。
設定3
- 周波数 300.00Hz~15kHz
- THRESH -15.00dB
- RATIO 2.0
- ATTACK 1.0ms
- RELEASE AUTO
設定4
- 周波数 15kHz~
- THRESH -15.00dB
- RATIO 2.0
- ATTACK 1.0ms
- RELEASE AUTO
圧縮後の各帯域の音量を調整します。これにより、低音が強すぎる場合や高音が耳障りな場合に、簡単にバランスを整えることができます。
すべての設定を終えたら、実際に音を聴いて調整を繰り返します。A/Bテスト(エフェクトをオン・オフして比較)を行い、圧縮がかかった音がどれだけ良くなったかを確認しましょう。
まずはプリセットを使って設定すると失敗しないぞ。
まとめ
純正プラグインだけでここまでのサウンドが作れる!
Cubaseの純正プラグインだけを使って、プロフェッショナルなハードロックやメタルのリズムギターサウンドを作り上げることができました。
特別なサードパーティ製のプラグインを購入する必要はなく、すでにCubaseに含まれているツールを活用するだけでここまでのクオリティを実現できるのです。
これを再確認することで、気軽にチャレンジできるしなるべく今もっているプラグインで音楽制作ができる。という自信を持っていただければと思います。
次に挑戦すべきこと: 新たなサウンドメイキングへのステップアップ
今回のリズムギターサウンド作りに成功したら、次はさらに一歩進んでみましょう。例えばソロギターやリードギターのサウンドメイキングに挑戦してみてはいかがでしょうか。
リードギターでは歪みやエフェクトをさらに細かく調整する必要がありますが、今回学んだEQやコンプレッサーの知識が大いに役立つでしょう。
また、他のジャンルのサウンド作りにも挑戦してみてください。
例えば、クリーンサウンドやジャズ、ファンク、ポップスのギターサウンドを作ることで、さらに多様な音楽スタイルに対応できるようになります。
これにより自分の音楽制作の幅を広げより多彩な楽曲を生み出すことができるようになります。
それでは良い音楽ライフを!!