せっかく作ったMIDIトラック、重くなって作業が止まる…なんて経験ありませんか?CubaseにはMIDIを一瞬でオーディオ化して、快適に作業を進める方法があります!この記事では、初心者でもすぐに使える“爆速オーディオ化”のテクニックを紹介します。作業効率をグッと上げて、ストレスフリーな音楽制作を楽しみましょう!

MIDIトラックのままでもいいじゃん?
オーディオ化すると軽くなってスムーズなんだ


インプレイスレンダリングを使えば簡単にMIDIをオーディオ化できる
MIDIをオーディオ化するメリット
MIDIをオーディオ化(インプレイスレンダリング)することで、作業効率が大幅にアップします。個人的には以下の2つのメリットがあると思います。
① PCの負荷を軽減し、快適なミックス作業が可能に!
MIDIトラックは再生時にプラグイン音源やエフェクトをリアルタイムで処理するため、プロジェクトが重くなります。
僕なんかもシンセAvengerをいくつも使っていると再生中や書き出し中に止まることが度々あります。
いつもPCの能力が低いから止まるんだぁーと思ってて仕方ないと諦めてました。でもオーディオ化することでCPUやメモリの負担を減らし快適にミックス作業ができるようになりました。
特に大規模な楽曲制作では、この違いが作業効率に大きく影響します。
② プラグインのバージョン変更や互換性の問題を回避!
時間が経つと、使用していたプラグインがバージョンアップや開発終了で使えなくなることがあります。
でもMIDIをオーディオ化しておけば、環境が変わっても音がそのまま残るため、後から開いたときに音が消えている…というトラブルを防げます。
インプレイスレンダリングとは?
Cubaseの「インプレイスレンダリング(In-Place Rendering)」は、MIDIやオーディオトラックをその場でオーディオ化する機能です。
MIDIトラックの音源を瞬時にオーディオファイルとして書き出し、同じ場所にオーディオトラックとして配置してくれます。
この機能を使うと、CPU負荷の軽減や編集の自由度アップにつながり、作業スピードが向上します。
それではこのインプレイスレンダリングのやり方の解説に入ります。
インプレイスレンダリングはCubase Artist/Proでのみ対応しています。
詳しくはこちらでご確認ください。
https://www.steinberg.net/ja/cubase/compare-editions
MIDIを爆速オーディオ化の操作手順
①オーディオ化したいMIDIを全選択
②編集→インプレイスレンダリング
➂現在の設定でレンダリング

④オーディオ化されたら各楽器が選択されている状態(白)のまま右クリックで(選択したトラックを新規フォルダーに移動)をクリック

元トラックは下のように白くなりミュートされます。

再びMIDIを編集したい場合は右クリック長押しで「✖」を指定。ミュートを解除したいところをしていすれば有効化されます。

このようにとても簡単な作業でオーディオ化できてしまうので、やらない手はないです。
通常の「オーディオミックスダウン」との違い
通常の「オーディオミックスダウン」は、プロジェクト全体や選択したトラックをオーディオファイルとして書き出し、WAVやMP3などの形式で保存する作業です。
一方、インプレイスレンダリングは、MIDIトラックをそのままオーディオ化してCubase上で即座に使えるのが大きな違いです。
比較表を作ってみました。
機能 | インプレイスレンダリング | オーディオミックスダウン |
---|---|---|
目的 | MIDIやオーディオをオーディオ化 | 曲全体や一部をファイルとして書き出し |
書き出し先 | Cubase内の新しいオーディオトラック | 外部ファイル(WAV、MP3など) |
主な用途 | CPU負荷軽減、編集しやすくする | 曲の完成版をエクスポート |
スピード | 一瞬でオーディオ化 | 書き出し設定が必要 |
非破壊性 | 元のMIDIトラックは残る | ミックスした音のみが出力 |
つまり、インプレイスレンダリングは「Cubase内で即オーディオ化」、オーディオミックスダウンは「Cubaseの外へファイルを書き出し」する機能という違いがあります。
まとめ
① PCの負荷を軽減し、快適なミックス作業が可能に!
② プラグインのバージョン変更や互換性の問題を回避!
MIDIのままではいつか開けなくなる可能性もありますが、オーディオ化しておけば、あなたの大切な音を未来に残せます。「今の音」をしっかり保存しておくためにも、MIDIのオーディオ化を活用しましょう!